座禅を組むかの仙人桜
ボーイスカウト時代に大屋町にはじめて行った。そこで山に咲く大きな桜を観た。それが「仙桜」とよばれる地域の守り神のような桜だとのちに知った。それから何度も観に登っている。ここへくると「ほっ」とするのだ。ここに登ったときにあるお坊さんとご一緒したことがある。
『人が旅をするのは、その人にとってやすらぎのある空間を求めてだとおもいます。人には生まれた処とは別にほっと休まる処があるんです。それがわかれば、なにかあればその場所へ逃げ込める』と。だから人は旅をするのかもしれないなぁ、私にとってはここがその場所なのかもしれないなぁと。
『原風景という人もいます。ここの温泉に浸ると、病気がよくなったなんて言うのもその人にとって幸いの場所の温泉を発見した気の高揚と、なんといっても温泉の効用がきいたのでしょう。それも原風景のひとつかもしれません、そんな場所を早くみつけられた人は幸せです』とも。上の写真はまだ樹勢が衰えてなかった1980年に撮影したものです。今ではしたの写真のように添え木がしてあります。
桜の樹を観にいくとなにかしら出逢いがある
なにか外に出て、こうして桜をひとつめでに行くだけで、目的の桜とはちがったなにかに出逢える。中国山地の山やまを西に観ながらひとり仙人のように座禅を組むかのごとく見守る桜、眼下には大屋の町並み、そんな姿から仙人の桜と呼ばれている。
もう10数回はこの桜にあっている。そのたびごとに、出逢いがある。私は一休さんとよんでた、和尚さんしかり。またあるときは農作業中のおじさんに「これ山で食べろ」とはっさくミカンを頂いたり。またお花見に来ていたおばちゃんたちにお酒をふるまって頂いたことも、そのかわり日舞をみなくてはいけなかったが。桜のしたで踊るなんてなんとも素敵な発想ではあるまいか。
山峡に咲ける桜をただ一目
君に見せてば 何をか思はむ 大伴家持のうた。気象台に咲く桜のしたで学校に通うのもわすれて、桜の樹の下で遊んでいた幼少期。桜をみてておもうのは、誰とその桜を観たのかこうして覚えていること。それが有名な桜であろうが、単に人の庭先にに植えてある桜であろうが。誰かのために、その桜はある。
私の原風景にあるこの桜は孤高の座禅を組むようなお姿だったが、いまは一時期樹勢が衰えて組木のつっかえ棒がしてある。兵庫県北は雪深く、そのため積雪の重さに枝が耐えられなくなったためだと聴いた。
季語としての桜
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桜の実が夏の季語
Cherry blossom桜の花言葉
「あなたに微笑む」
「高尚な美しさ」
🌸樽見の仙桜/兵庫県下最大のエドヒガン桜です。樹高13.8m、幹回りは6.3m、樹齢1,000年を超えるともいわれる。「山の神の依代」と信仰されて大切に保存され、かつては樹高が20mはあった。仙桜の満開日2015年4/8-10
所在地/〒667-0302 兵庫県養父市大屋町樽見
アクセス方法
【車】
北近畿豊岡自動車道「養父ＩＣ」下車後、県道6号線を道なりに進み樽見の大桜へと続く基幹農道へ入る。
【バス】
ＪＲ八鹿駅より全但バス（明延方面行き）にご乗車下さい。
ＪＲ八鹿駅⇒「中村下」下車⇒樽見の大桜（バス約35分、徒歩1時間）
〈基幹道の通行〉
・開花期間中の土・日は、県道から入る基幹農道は一方通行です。
・土日のみ交通誘導員を配置しています。
観光客の方がわざわざ訪れてGood度（他府県からの観光）
℃+℃+℃+℃（5個で満点）
兵庫県養父市大屋町樽見
養父市の巨木のHP
山峡に咲ける桜をただ一目仙桜 大屋町 | 関西花の名所ザ・ベストテン
座禅を組むかの仙人桜。山峡に咲ける桜をただ一目、君に見せてば 何をか思はむ。孤高の桜としてはこの桜が日本一。人が旅をするのは、その人にとってやすらぎのある空間を求めてだとおもいます。人には生まれた処とは別にほっと休まる処があるんです。それがわかれば、なにかあればその場所へ逃げ込める。