縁結びの恋神社パワースポット
奈良の紅葉の超穴場・談山。談合した山ということで、この名がついた山。誰でも知っている「大化の改新」、中臣鎌足と中大兄皇子が、大化元/645年5月にこの多武峰の山で蘇我氏滅亡の計画を練った場所と言われています。
中大兄皇子、中臣鎌足らが蘇我入鹿を暗殺するために談合をしたのがこの地ということで、談山神社と言う名前に。蘇我一族が好き放題していた世を、なんとかしたいとの思いから中大兄皇子、中臣鎌足らが宮中で蘇我入鹿を暗殺して蘇我本宗家を滅ぼした一連の事件の始まりが645年大化の改新。
談合というのはここから?
かたらいやま、談い山ということで【談山】たんざんという地名がついたのです。山の名前は多武峰/とうのみねと言います。明治時代の神仏分離までは寺院であり、多武峯妙楽寺/とうのみねみょうらくじと言いました、お寺さんだったんですね。「十三の塔があるのになんで神社なん?」と子どもを連れてった時に聴かれました。元々のお寺さんの塔で、今では談山神社という名前だけどねと。お役人の勝手な都合でお寺と神社を分けたためにこうなったんだと。
神社は人々にあまねく徳をもたらした人を祀っている。天照大神は大日如来、十一面観世音菩薩であり、えびす=毘沙門天、不動明王。素盞鳴=疫病の神牛頭天王、であり祇園さんの守り神=薬師如来であり垂迹神と本地仏という考え。その時々の権力者の都合で神仏分離などがなされて「日本人は宗教をもたない」ということをリベラルな人たちが言い出したんですね。
誰にでも都合の良いことなどない
もともと日本の庶民は宗教は神道と仏教を分けて考えることなどしはていなくて(神仏習合)、宗教側もそれを上手く使ったこともあります。宗教に人が何を求めるのか? それって生きたくても時代の流れや身体が応えてれない。それをなんとかしたい、蘇り、心がポキっと折れそうなのをなんとか保たせたい。その手助けに宗教があるわけで。
紀伊半島は山が深いです。そしてそこで修行をした多くの僧がいらした。高野山、大峰山、熊野三社。こうした宗教施設を訪れてみると、神社なのにお寺さんみたいと感じる。陽が神社で陰がお寺、そして一体化している。
君待つとあが恋ひをればわがやどのすだれ動かし秋の風吹く
吉野山、大台ケ原、奈良公園、信貴山 朝護孫子寺、長谷寺、室生寺。吉野はもちろん桜の吉野の秋の紅葉、大台ケ原は千メートル級の山々の中のブナやナナカマドの紅葉、そしてここ談山神社はカエデの紅葉、その数3千本。
紅葉ひとつとってみても、お庭にさく紅葉と、山の紅葉とは木の種類も違う、また紅葉する色も違う。日本ではとくに赤くなる葉が多いので、そうした紅葉が少ないヨーロッパの国々の方には人気が高い。秋の京都に行く方の紅葉はカエデがメイン。しかし、人が多い、でもここ談山神社は広々とした感じの中で紅葉を楽しめます。
談山神社の参道は、恋の道と呼ばれています。万葉の歌人・額田王の姉、縁結び信仰があり、縁結びの神として鏡女王(かがみのおおきみ)が祀られています。情熱的な恋の歌を残した歌人です。鏡女王は、藤原鎌足の妻であり、不比等の生母と伝えられています。女性として幸せな一生を送ったことから、いつしか恋神社と。結ばれる【むすびの岩座】というパワーストーンもぜひ。
紅葉する木の種類/カエデ、桜、イチョウ
拝観料/大人(中学生以上)600円
談山神社 奈良県桜井市多武峰319
主祭神/中臣鎌足公 創建/天武天皇7年(678年)
神仏分離以前は寺院であり、多武峯妙楽寺