巨木の桜で花多く咲く木といえば
「この桜の巨木だけは観ておいた方がいいと言うのは?」と聴かれる。そのとき必ずお教えするのが、この岡山県、中国山地の真ん中にある醍醐の桜。はじめて出逢ったときには、おったまげた。その雄大さと美しさに。花のつきがとてもいい年にお伺いしたこともあり写真を撮るのも忘れるほど、眺めていた。
醍醐のお花見といえば太閤秀吉、ここも醍醐みある桜
それから何度か観に訪れているが、すごいとしか言いようのない大きさ。何年か周期のように、花のつきがもうひとつの時もある。こればかりは、風の影響でつぼみが飛んでったり、ウソなどの小鳥に食べられたりするかららしいが。それも自然のひとつの周期みたいなもん。ただ私たち生物はそのなかで生かされいるだけなんだろうなぁ。
樹齢が何百年もある樹と対峙していると、哲学的なことを考えてしまうから不思議だ。人知には及びもしない、この桜が見てきたであろうこの土地と時代の変化を。この樹の周辺も年々変化している。
ミツマタの里に咲く桜の巨木醍醐の桜
はじめて来たときは、この桜の下は畑でミツマタを栽培されていた。ミツマタの木は紙幣や高級紙の原料となる。うす黄色い花が咲く。そんな段々畑も、醍醐桜の周辺は今では桜の苗木が植えられている。
それにしても、切り倒されもせず、そして畑の間にすっくと立つ桜。それは地域の人々に愛され、そして守られてきたのだろうことは想像がつく。いまではこの桜がある岡のしたの段々畑だったところにも桜が植樹されているのでもう一本桜ではないけれど。彩りはあざやかだ。
今は巨木と言えども大切にされない世の中
巨木を観てきておもうのは、大きな樹というのは宗教施設、寺や神社の敷地内にある。そして、ご神木として大切に守られて数百年の樹齢を重ねる。しかし畑や山にある巨木というのは自然任せの感がある。道路を敷設するために倒された巨木もある。道を広げるという事でどれだけの桜の巨木が倒されてきた事か。
その点はな咲く桜などはいい。ただのみどりの巨木ならどうだろう。人間は100年しか生きる事はできないが、木は何百年も生きてきたのだ、それを。桜は花をめでる人がその地域に住んでいる限り、なんらかの手助けがあるだろう。
人から愛され、毎年花を咲かせる。今年は花の具合はどうだろうとお花見に人はでかける。そんな生活のなかでこそ、春のしあわせを感じられる。それがわたしたちの住む処の日本文化でもある。
この醍醐の桜がある場所も実は吉念寺という寺がかってあった場所だと言う。そして、桜のまわりには江戸時代からの墓標がたっている。桜とお墓はつきものなんだが、先祖の墓を守ると同時にこの桜もご先祖さまからのおくりものとして大切にされていることはよくわかる。
観光客の方がわざわざ訪れてGood度(他府県からの観光)
℃+℃+℃+℃+℃(5個で満点)
見わたせば 春日の野辺に霞たち
咲きにほへるは 桜花かも 柿本人麻呂のうた。この醍醐の桜は、巨木だが若木のような妖艶な桜なのだ。一日お花見をしていたら、しだいに夕暮れ。そして月が登る。そんな時間帯はなかなかいい写真が撮れそうな気がしてくるのだ。
🌸季語としての桜
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桜の実が夏の季語
Cherry blossom桜の花言葉
「あなたに微笑む」「高尚な美しさ」
🌸醍醐桜2016年醍醐桜の満開日4/3-4/10
日本名木百選にも選ばれ、岡山県下一の巨木と伝えられるエドヒガンザクラ、ソメイヨシノとは違います。樹齢は700年とも、また地元の説では1,000年ともいわれている。
岡山県真庭市別所
駐車場 第1駐車場35台/第2駐車場70台/第3駐車場30台
孤高の桜一本木の醍醐桜@岡山落合 | 関西花の名所ザ・ベストテン
岡山落合の山間の醍醐桜。「この桜の巨木だけは観ておいた方がいいと言うのは?」と聴かれる。そのとき必ずお教えするのが、この岡山県、中国山地の真ん中にある醍醐の桜。はじめて出逢ったときには、おったまげた。その雄大さと美しさに。