同じ野の露にやつるるフジバカマ
ファインダーをのぞくと花の遊園。子どもとの大切な時間を、ステキな花の場所で体験し欲しい、子どもとの時間は限られているから。そしてiPhoneで撮影して思い出として欲しいとおもい、このブログを書いています。関西から日帰りで行ける秋の花の名所ザベストテンをどうぞ。よかったらFBなどでシェアをお願いします。
海を渡る謎の蝶・アサギマダラは、翅の模様が鮮やかな大型のチョウで、海を渡り長距離を移動することで有名だけれど、その生態はあまりはっきりしていない。ここ水尾でも、羽にナンバリングされた生態調査の蝶が飛んでいる。
日本全土から朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ山脈まで広く分布していて日本に分布するのは亜種 P. s. niphonica とよばれているらしい。標高の高い山地に多く生息して、九州以北で成虫が見られるのは5月から10月くらいまで、南西諸島では逆に秋から冬にかけて見られるそうだが、どこから飛んできたかあまり解ってない。
飛ぶ姿がゆったりとしていて絵になるので、この蝶をみたら自分も蝶に成りたいなぁとおもってしまう。いちどはみなさんも観て欲しい、そんな気がする蝶なのだ。このブログは花を書いてるものだけれど、花と昆虫は親戚みたいなもんなのでゆるして欲しい。だけど子どもには一度は見せたい蝶です。
秋の七草で誰もが観た事が少ない絶滅危惧種のフジバカマ
秋の七草というのは、万葉集の時代からふつうに万葉だから奈良でみれた草花が選ばれた訳だよねぇ。それが一般的にみることが出来なくなったのが、このフジバカマ。奈良時代に薬草として日本に伝わり、葉や茎を乾燥させ香料として使ったり、匂い袋や薬として利用されていました。
『源氏物語』にも「藤袴」という章があるほど普通にみれた花フジバカマ。その名は紫のような藤の花の色そして花の形が袴に似ていたため、藤袴という名称に。そんな普通の花だったフジバカマが、なぜ少なくなったのかは分からないけれど。花の色としては、日本人好みの色だとおもう。散房状に淡い紫紅色の小さな花をつけるところも魅力。
それが証拠に家庭で鉢で栽培している人も多い。育てている人にお聴きすると「同じ土では花つきが悪くなるので、たぶん連作障害がおこりやすい品種なんじゃないかなぁ〜」と。
この水尾の花畑の近くに住む方にお聴きすると「去年は花のつきがもうひとつ悪くて心配したけれど、今年(2017年)は満開だわぁ〜。土を変えたからねぇ」と。
日本の柚子発祥の地・京都水尾。町しか知らない人には山里
「ここ京都市?」来ていた人が言っていたのには驚いた。京都といえば四条あたりしか観ない人にはねぇ〜これはどこの町にも言える事だけれど。日本料理には欠かせない柚子の発祥の地といえば、ここ京都水尾の里。
保津川くだりで有名な川のよこの険しい山の中。以前は登山でしかこれなかったらしい。今はJR保津峡駅から水尾自治会バス(有料)が出ている。バスで15分。もちろん山のなかを1時間ほど歩いてもいいけれど。訪れる方はハイキングスタイルがベストです。
清和源氏の祖とされる清和天皇(850-880平安時代前期)が30歳で出家したのち、静かにお暮らしになった地として有名な京都水尾。遺骨は遺言により水尾山上に葬られています。神社もあり、パワースポットとしても有名です。静かな場所です。
なぜ謎の蝶・アサギマダラがフジバカマに集まるか?
それは簡単な話し、生物はつぎの時代に命を引き継ぐためにオスはメスを求める。成虫のオスがよく集まるフジバカマは、オスの性フェロモン分泌のために必要なピロリジジンアルカロイドを持っているから。それを作るためにフジバカマに集う。
フジバカマから子孫繁栄のために蜜をとるアサギマダラ。そんな姿をみていると、生物はだれも同じだなぁ〜と。
薬/生草のままでは無香のフジバカマであるが、乾燥するとその茎や葉に含有されている、クマリン配糖体が加水分解されて、オルト・クマリン酸が生じるため、食欲を誘う桜餅の葉のような香りが。そうかアサギマダラと人間はそう変わりはしない(^○^)
同じ野の 露にやつるる藤袴 あはれはかけよかことばかりも
名称/フジバカマ
学名/Eupatorium fortunei
和名/藤袴(ふじばかま)
中国名/蘭草、香草
科名/キク科ヒヨドリバナ属
原産地/日本、中国、朝鮮半島
/高さ/40~120cm程度
栽培難易度/初心者向け
花言葉/ためらい
9月28日、11月6日の誕生花
○京都水尾HP
京都市右京区
アクセス/JR嵯峨野線「保津峡」駅下車→水尾自治会バス乗車15分(料金大人250円。徒歩の場合は,約1時間)