秋の野の 尾花がうれを 押しなべて 来しくもしるく 逢へる君かも
お月見といえば、この花 尾花、ススキ
ススキは日本どこでもはえていた。子どもは誰でもそこらへんのモノを触る習性がある。これも当たり前。だからススキの葉でよく手を切っていた。それで赤チン塗って。それが昭和の情景だろうなぁ〜 ススキは日本が原産の植物だが一時期駆除対象にされて、勝手にはえるススキの原に、生命力が凄い外来品種のセイタカアワダチソウが導入された。その花粉がこんどは身体に悪いと、セイタカアワダチソウは今はあまり見かけなくなった、これも昭和の情景。なんだったんだろうなぁ〜
だからススキも今ではありがたい存在。こんな風に書くとススキに申し訳ないけれど。いまではこれまた外来品種の「おばけススキ」のほうが町場ではみかける。南米からきた白金葦は丈が4mにもなるので迫力ある見場なので生け花なんかによく使われるようになった。でもこれで中秋の名月はなぁ〜
満月とは限らない 中秋の名月
外来種が悪いのか? それとも? そんな事はほんの数十年の時代の流れでころっと変わる。おんなじような問題でダイオキシン問題がありますね。 野焼きはダイオキシンが発生するからダメだと。私が田んぼで観てた光景は、お米をかった後の稲を焼く焼き畑農業というものだった。それが突然、ダイオキシンで死んだ人も居ないのにマスコミで大宣伝されて農家さんは肩身の狭いおもいをされた。それは誰の方針だったのだろう〜 焼きサカナを食べるとガンに成るとおんなじ。焦げも数万トン食べないとガンに成る可能性がある程度なのに、何トンも焦げを誰が食べるんだよぉというツッコミはなく。可能性はない実験結果を誰かがおもしろおかしく流布した。こわい話しだなぁ〜
2017年の中秋の名月は10月4日。なんでまだ満月ちゃうやん、と。そう名月は満月とは限らない。なんでか? それは月が地球を廻る円が楕円になっているから、月と地球の距離が近いと新月から満月になるのがはやくて13.9日、今回のように地球からお月さんが遠いと遅くなるので新月から満月になるまでの15.5日かかり2日ほどずれるから。満月は10月6日3時40分。
今では野焼きと言えば ススキのはたけ
稲もススキも親戚だけれど、それを焼くと次世代にすくすく育つ肥料となる。関西のススキ野名所とよばれている砥峰(とのみね)高原でも、毎年4月に野焼きがおこなわれる。焼くことで、次にまた美しいススキをみせてくれるから。10月中旬頃に毎年「ススキ祭り」が開催されます。 おなじように阿蘇山でもススキの野焼きがおこなわれている。いまではそれを私みたいに観たいという観光客でイベントとなっている。ダイオキシン問題はどこにいってしまったんでしょうねぇ〜あの夏の麦わら帽子とともに。 標高800~900mに位置する草原・砥峰高原は1時間ほどハイキングするにはもってこいの場所でススキのシーズンでなくても、散策道が整備されていて山野草の宝庫を楽しめます。
村上春樹さんの100%恋愛小説「ノルウェーの森」を映画化するときにこの地がロケ地となった。大河ドラマ『平清盛』『軍師官兵衛』が撮影されたほど、ほんとに良いロケーションの観光地。関西で言えば、奈良の曽爾高原も素晴らしい観光スポットだと思います。特に夕日もしくは朝日をバックにしてススキを撮るのが良いと思います。
Japanes silver grassと英語では言いますが、友人のアメリカ人とススキを観た時に何色にみえるか? を聴くとシルバーだと。私には白いゴールドにみえるのです。このように人種によって色の見え方は違うようですから、みなさんも一度ほかの国の方といっしょに観にいかれて、尋ねてみられてはどうでしょう。
月みれば 千々にものこそ かなしけれ 我が身ひとつの 秋にはあらねど 大江千里
ススキJapanes silver grass 学名/Miscanthus sinensis 和名/すすき(薄) その他の名前/尾花(オバナ)、茅(カヤ) 科名/イネ科ススキ属 原産地/日本 高さ/1m~2m程度 開花時期/9月~10月 ススキの花言葉/心が通じる 9月15日、10月22日の誕生花 兵庫砥峰高原 所在地/兵庫県神崎郡神河町川上 紅葉で有名な福知渓谷休養センターまで5km(片道90分)